2015.06.27 Saturday | category:銘柄分析
ポートフォリオ1位になったレントラックス(6045)の銘柄分析記事を書きます。
ROE67.6というのは初めて見たかもしれないです。
PERは29.9と高めですが、それでも毎年すごい勢いで成長しているので、その成長性を加味すればまだ割安なんじゃないかと思っています。
4月月次、5月月次が発表されていますが、それぞれ前年同月比188.2%、193.0%と絶好調で、上期売上予想の前年比167.7%を大幅に上回っていることから、ここからの上方修正もあるかもしれません。
売上および利益の伸びも非常にきれいで素晴らしいです。
今期もし上方修正するなら、指数関数的伸びになりますね。
レントラックスはファンコミュニケーションズと似たホームページ上での広告事業を展開する会社(アフィリエイトサービス提供会社)です。
アフィリエイトについて説明するために、最近髪の毛が薄くなってきたことを悩んでる架空の若旦那(一般名詞:以下Wさんと記載)に登場してもらいましょう。
Wさんは髪の毛のことについて調べるために、googleで「ハゲ」と検索します。
検索結果はこちら
「広告」というオレンジ色のタグがついているものはgoogleが提供する広告(アドワーズ)なのでこれはとりあえず無視して、それ以外で検索結果の一番上に出てくるのは「ハゲ大学」というサイトです。
このサイトを見ていると、思わず育毛剤を買いたくなってきます。
で、育毛剤を売っているサイトにリンクが張られているんですが、このリンクを注意深く見てみると「px.a8.net」というアドレスがついていることがわかります。
このアドレスがつけられているリンクは、ファンコミュニケーションズが提供するアフィリエイトサービスを利用しており、Wさんが育毛剤販売サイトから育毛剤を購入すると、育毛剤販売サイトの会社がファンコミュニケーションズに広告料を支払う仕組みになっています。
育毛剤を買ったと思ったらいつのまにかファンコミュニケーションズにお金を払っていたんですね。
レントラックスもこれと同じ仕組みで商売をしているのですが、ファンコミュニケーションズとは決定的に異なる点があります。
大雑把に言うと、ファンコミュニケーションズが広告主の方を向いているのに対して、レントラックスは「ハゲ大学」のようなサイトを作っているアフィリエイターの方を向いているという点です。
その異なる点について表にまとめてみました。
つまり、ファンコミュニケーションズのモデルは、ひたすら広告主とアフィリエイト会員を集めて、報酬単価を上げるというエサで、会員の作るホームページの目立つ位置に広告を貼ってもらうためにひたすら営業活動をするというものになります。
それに対してレントラックスは、会員が儲かりやすい広告主を集めてきてそれを会員に紹介するという形で、アフィリエイト会員の方を向いたビジネスモデルです。
(報酬単価も最初から高いので、アフィリエイト会員も最初から目立つ位置に広告を貼る)
(ただ、会社側としてそんなにたくさんのアフィリエイト会員をケアできないので、会員募集はクローズドになる)
同じことをやっているようでも、やっている方向が180度ことなるので、ファンコミュニケーションズがレントラックスのやっているようなことをやろうとしてもなかなかできないかと思います。
アフィリエイト会員の人脈がこのビジネスモデルのキモで、レントラックスではこの人脈を広げるために、有力な新規会員の人に対して社長自ら面接をしたり、有力会員の方の誕生日にサプライズパーティーをしたりもしているようです。
このあたりの姿勢は会社ホームページのトップメッセージからもにじみ出ているように思えます。
ただこのモデルにも欠点があって、アフィリエイト会員への報酬が高いことから原価率が高くなってしまいます。
このことに対してレントラックスは、徹底的なまでのコスト削減で、販管費を極限まで絞り込むことで対処しています。
バランスシートを見るとわかりますが、有形固定資産が52万円しかありません。
どんだけボロボロなところで仕事してるんだと・・。
またおそらく広告主への交渉力が弱いことから、広告主からの支払い期間が長くなり、結果として売掛金が巨大です。
レントラックスのようなビジネスモデルではこのこともあって、アフィリエイト会員への支払も遅れがちです。
金がなかなか振り込まれないのでは、ほんとに金が振り込まれるのか不安になったアフィリエイト会員の方が他のサービスに移ってしまったりしがちです。
今回のIPOによって得た資金は、その大部分がアフィリエイト会員への支払い早期化に使われる予定で、この懸念点はかなり払しょくされるのではないでしょうか。
また、アップル社がホームページの広告をブロックする仕組みをブラウザに入れたというニュースが出て、インターネット広告の会社の株価が軟調になったりもしましたが、この流れはレントラックスにとってはプラスに働くと考えています。
例えばニュースサイトを見ている時に、ハゲの画像と共に「生えるまでお付き合いいたします。」なんていうテキストが書いてある広告が表示されてもイラッとくるだけです。
これはgoogle社の「アドセンス」等のサービスなのですが、こういうサービスにとっては厳しい展開が予想されます。
それに対して、自分で「ハゲ」と検索して育毛剤が出てくることで儲けるレントラックスのようなビジネスモデルは影響を受けないどころか、「アドセンス」の影響力が弱くなれば相対的にこちらのビジネスモデルの方が有力になるんじゃないかと思っています。
他にもいろいろと書きたいことがあるのですが、長くなってしまうのでいったんこのへんで終わりにしたいと思います。
【6月28日補足】
「レントラックスのようなビジネスモデルではこのこともあって、アフィリエイト会員への支払も遅れがちです。」
という記載をしましたが、これはレントラックスの支払いが遅れがちという意味ではなく、レントラックスと同じクローズド型のビジネスモデルではこういう事も起こりうるという例です。
誤解を招く表現をしてしまい申し訳ございません。
ROE67.6というのは初めて見たかもしれないです。
PERは29.9と高めですが、それでも毎年すごい勢いで成長しているので、その成長性を加味すればまだ割安なんじゃないかと思っています。
4月月次、5月月次が発表されていますが、それぞれ前年同月比188.2%、193.0%と絶好調で、上期売上予想の前年比167.7%を大幅に上回っていることから、ここからの上方修正もあるかもしれません。
売上および利益の伸びも非常にきれいで素晴らしいです。
今期もし上方修正するなら、指数関数的伸びになりますね。
レントラックスはファンコミュニケーションズと似たホームページ上での広告事業を展開する会社(アフィリエイトサービス提供会社)です。
アフィリエイトについて説明するために、最近髪の毛が薄くなってきたことを悩んでる架空の若旦那(一般名詞:以下Wさんと記載)に登場してもらいましょう。
Wさんは髪の毛のことについて調べるために、googleで「ハゲ」と検索します。
検索結果はこちら
「広告」というオレンジ色のタグがついているものはgoogleが提供する広告(アドワーズ)なのでこれはとりあえず無視して、それ以外で検索結果の一番上に出てくるのは「ハゲ大学」というサイトです。
このサイトを見ていると、思わず育毛剤を買いたくなってきます。
で、育毛剤を売っているサイトにリンクが張られているんですが、このリンクを注意深く見てみると「px.a8.net」というアドレスがついていることがわかります。
このアドレスがつけられているリンクは、ファンコミュニケーションズが提供するアフィリエイトサービスを利用しており、Wさんが育毛剤販売サイトから育毛剤を購入すると、育毛剤販売サイトの会社がファンコミュニケーションズに広告料を支払う仕組みになっています。
育毛剤を買ったと思ったらいつのまにかファンコミュニケーションズにお金を払っていたんですね。
レントラックスもこれと同じ仕組みで商売をしているのですが、ファンコミュニケーションズとは決定的に異なる点があります。
大雑把に言うと、ファンコミュニケーションズが広告主の方を向いているのに対して、レントラックスは「ハゲ大学」のようなサイトを作っているアフィリエイターの方を向いているという点です。
その異なる点について表にまとめてみました。
レントラックス | ファンコミュニケーションズ | |
---|---|---|
広告主 | 対象を厳選(アフィリエイト会員が儲かりやすいテーマのみに絞っている) | 幅広く集める |
会員への報酬 | 一律(最初から高単価) | 会員によって異なる |
アフィリエイト会員へのアプローチ | こんなテーマ・商材を扱ってこんなサイトの作りにすると儲かりますよという提案をする | 広告主の広告の位置を目立つ位置に置けば報酬単価を上げますよという営業活動をする |
アフィリエイト会員 | 会員になるには既存会員やアフィリエイト塾からの紹介が必要 | 誰でも会員になれる また会員を増やすために広告宣伝費もかけている |
つまり、ファンコミュニケーションズのモデルは、ひたすら広告主とアフィリエイト会員を集めて、報酬単価を上げるというエサで、会員の作るホームページの目立つ位置に広告を貼ってもらうためにひたすら営業活動をするというものになります。
それに対してレントラックスは、会員が儲かりやすい広告主を集めてきてそれを会員に紹介するという形で、アフィリエイト会員の方を向いたビジネスモデルです。
(報酬単価も最初から高いので、アフィリエイト会員も最初から目立つ位置に広告を貼る)
(ただ、会社側としてそんなにたくさんのアフィリエイト会員をケアできないので、会員募集はクローズドになる)
同じことをやっているようでも、やっている方向が180度ことなるので、ファンコミュニケーションズがレントラックスのやっているようなことをやろうとしてもなかなかできないかと思います。
アフィリエイト会員の人脈がこのビジネスモデルのキモで、レントラックスではこの人脈を広げるために、有力な新規会員の人に対して社長自ら面接をしたり、有力会員の方の誕生日にサプライズパーティーをしたりもしているようです。
このあたりの姿勢は会社ホームページのトップメッセージからもにじみ出ているように思えます。
ただこのモデルにも欠点があって、アフィリエイト会員への報酬が高いことから原価率が高くなってしまいます。
このことに対してレントラックスは、徹底的なまでのコスト削減で、販管費を極限まで絞り込むことで対処しています。
バランスシートを見るとわかりますが、有形固定資産が52万円しかありません。
どんだけボロボロなところで仕事してるんだと・・。
またおそらく広告主への交渉力が弱いことから、広告主からの支払い期間が長くなり、結果として売掛金が巨大です。
レントラックスのようなビジネスモデルではこのこともあって、アフィリエイト会員への支払も遅れがちです。
金がなかなか振り込まれないのでは、ほんとに金が振り込まれるのか不安になったアフィリエイト会員の方が他のサービスに移ってしまったりしがちです。
今回のIPOによって得た資金は、その大部分がアフィリエイト会員への支払い早期化に使われる予定で、この懸念点はかなり払しょくされるのではないでしょうか。
また、アップル社がホームページの広告をブロックする仕組みをブラウザに入れたというニュースが出て、インターネット広告の会社の株価が軟調になったりもしましたが、この流れはレントラックスにとってはプラスに働くと考えています。
例えばニュースサイトを見ている時に、ハゲの画像と共に「生えるまでお付き合いいたします。」なんていうテキストが書いてある広告が表示されてもイラッとくるだけです。
これはgoogle社の「アドセンス」等のサービスなのですが、こういうサービスにとっては厳しい展開が予想されます。
それに対して、自分で「ハゲ」と検索して育毛剤が出てくることで儲けるレントラックスのようなビジネスモデルは影響を受けないどころか、「アドセンス」の影響力が弱くなれば相対的にこちらのビジネスモデルの方が有力になるんじゃないかと思っています。
他にもいろいろと書きたいことがあるのですが、長くなってしまうのでいったんこのへんで終わりにしたいと思います。
【6月28日補足】
「レントラックスのようなビジネスモデルではこのこともあって、アフィリエイト会員への支払も遅れがちです。」
という記載をしましたが、これはレントラックスの支払いが遅れがちという意味ではなく、レントラックスと同じクローズド型のビジネスモデルではこういう事も起こりうるという例です。
誤解を招く表現をしてしまい申し訳ございません。
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